亀たちが洗脳されたとき、フット団の基地に赴いた彼ら。
最初に跪いたのはラファエロだった。
なぜか?
家族思いなラフのことだから、きっと皆に逃げるようどなりながら最初に
サイもってつっこんでいったか、皆を庇うようにして一番洗脳を受けた
可能性が高いのではなかろうか…!
頑固なところもあるけれど、それは違うようなきもするし…
あぁ、ほんとに妄想がとまらんのぉ…!!
以下、ちょこっと妄想
「ソルジャーラファエロ」
「は」
薄暗いフット団の基地内。黒い衣装に身を包んだ一人の亀がカンの前に傅いている。
あのタートルズがいまやシュレッダーの僕となったことにほくそ笑むと、カンは目の前
に傅いている亀に一言つぶやいた。
「貴様は本日よりお前と同じミュータントの部隊に移籍してもらう」
「…何故」
「貴様の能力と他のミュータントの能力の相性がいいから、とでも言っておこう」
「…」
「本日1900にこの場所でその部隊の結成をおこなう。遅れるな」
「承知」
音もなく、その忍びは消えた。それを見届けた後、カンは薄ら笑いながら自らの主に
報告する為に奥へと消えてゆく。
カライは己に割り当てられた部屋から部下達の寮へと歩いている。彼女はフット団
のなかでも部下には優しく、よく部下達へ労を労いに訪れることが多かった。
しかし、何時も見慣れている部下達の中に紛れている一人に、思わず声を上げる
事になる。
「…レオナルド…?!」
「何か御用でしょうか、カライ様」
「な…!!」
部下の中から音もなくすり抜けて目の前に跪いた彼は、間違いなくセントラルパーク
の地下にひそみ暮らしているタートルズの一員でリーダーでもあるレオナルド。
それが何故ここでフット団の衣装を着ていつのか、彼女は混乱しながらも呟いた。
「…いや、何も用ではない。すまなかった」
「いえ、お気遣いなく」
一つ礼をして、彼は自分に割り当てられている場所へもどっていった。他の部下が小
さな声でカライに報告する。
「カライ様、奴はカン様の御一存によって、我等の仲間になった、との事であります」
「なんだと?」
軽く眼を見開いた彼女に、その部下は怖気ずに報告を続ける。長いこと彼女と付き合
ってきているその部下は彼女がレオナルドという知人であり、ライバルでもあるあの亀
がフット団にいることに少なくも動揺しているのが分かっていたのである。
「タートルズの四人全員が、我等の部隊のそれぞれに配属されておりますが」
「…いい、わかった」
「は」
「わたしがカンに聞いて来る。皆はそれまで普通に行動するように」
「承知」
カンの居室へ直行した彼女は扉を開けるなり怒鳴った。
「貴様、一体奴等に何をふきこんだ!!」
「私は何も吹き込んでなどおらぬわ。シュレッダー様によってネット上にいた奴等にサ
イバーハックを仕掛けていただいたまでのこと」
「なっ…!!」
胸倉をつかみあげた彼女の手をいなすようにしてカンは余裕綽綽の態度で臨んでくる。
薄ら笑いをしながらカンは彼女に問う。
「いかな貴様といえど主が相手ではこの計画に反対はできまい?」
「…」
「ならばお引取り願おうか」
悔しさに怒りを滾らせながら部屋を出て行こうとする彼女の背に、カンは追い討ちをか
けるように言葉を吐いた。
「今度からソルジャー・レオナルドを始めとする四匹の亀どもを一つの部隊で扱うことに
する」
「?!」
「我輩の直属の部下に、とシュレッダー様から御下賜されたのだ」
貴様が主では、洗脳を解いてしまうだろうからな。下卑た高笑いが部屋に木霊していく。
思わず背の刀に手をのばすも、これが定めかと諦めて部屋を離れた。
「お前がオイラと今度からチームを組むって言う奴?」
「?」
突然話しかけてきた男はやたらテンションが高い、しかしその目が一切笑っていない奴
だった。お前、オイラと同じ亀っぽいね、なんで?っていうかお前、漫画好き?お前の得
意武器は何なの、それ、棒?オイラとなんか被ってるなぁ。
「…五月蝿いな」
「ひっどー、オイラがこんなにも気ぃつかってんのに、その意を汲んでくれようともしない
わけ」
「僕は君になんか興味ないんだけど」
「オイラはお前に興味あるんだけど?」
いたちごっこになる会話にうんざりして、ドナテロはテンションのやたら高い男に背を向けた。
今は人と話したくない気分なのに、どうしてこうも五月蝿い奴に絡まれなければならな
いのか。
まったく、いつもいつも迷惑ばっかりかけ――
ずきり
「?」
「何々固まっちゃって、オイラと話す気にでもなった?」
「――五月蝿い、僕の目の前から消えろ」
「オイラに命令できるとでも思ってるわけ?」
「――消えろ、頼むから、」
マイキー。
ふと飛び出た言葉に二人は同時に固まる。何故自分はこの五月蝿い奴の名前を知ってい
る。何故この目の前の男は己の名前を知っていて、尚且つ愛称で呼ぶ。
ずきり、と頭がいたんだ。
とか、どうですか…!!!
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